歯科

お口の健康はカラダの健康
~お口のニオイ、気になってませんか?~

 意外に思われるかもしれませんが、犬も猫もいわゆる「ムシ歯」になることはほとんどありません。その反面、充分なお口のケアをせずに3才を過ぎた犬猫は、そのほとんどが歯周病になっていきます。

 

 

ムシ歯と歯周病の違い

 簡単にいうとムシ歯菌によって「歯」の部分が溶かされてしまうのが「ムシ歯」で、歯周病菌によって「歯の周りの構造」が壊されてしまうのが歯周病です。

歯周病の問題点 ~口が臭いという問題にとどまりません~

 歯周病は「歯の周りの構造」=「歯を支える構造」が壊されていくので、

 といった問題を引き起こす可能性があります。

カラダの健康はお口の健康から

 健康な生命を維持するためのエネルギー源はお口から取り込む必要があります。元気で長生きしているワンちゃんやネコちゃんのお口の中を診てみると、大体どの子もキレイな状態であるように思います。

 歯周病対策は健康な毎日を築く第一歩であると言えます。

 

 

 

デンタルケアのすすめ

 歯周病対策の一番はやはり「歯磨き」です。「歯磨きガム」や「歯磨きオモチャ」といったアイテムもありますが、“咬ませておそうじ”という方法にはどうしても限界があります。

 「歯磨きペースト」や「歯ブラシ」を使ったお手入れを目指して、少しずつトレーニングしていきましょう。

 

 

歯磨きを嫌がるワンちゃんのために

 ワンちゃんに歯磨きをしようと思っても、はじめはうまくいかないことがほとんどです。よく、飼い主様から「犬が嫌がってうまく磨けない」「正しいやり方がわからない」「うまく磨けているか不安」という声も聞かれます。
 ここでは、歯磨き前の準備と、ワンちゃんが歯磨きに慣れるための秘訣をお伝えしていきます。

1.口のまわりをなでる

 あらかじめ、小さく切ったワンちゃん用のおやつを用意しておきます。ワンちゃんがリラックスできる環境を作って、まずは口のまわりをやさしく、繰り返しなでてください。

2.口のまわりをつかむ

 片手でおやつを見せながら待ちます。その状態でもう片方の手を使い、口のまわりをほんの1~2秒、軽くつかむことを繰り返します。

3.歯茎にさわる

 上唇をめくって、指の腹で1~2秒、軽く歯や歯茎にさわってみます。

4.指を口の中に入れる

 まずは指を1~2秒入れたらすぐに出すことを繰り返し、徐々に口の中に指を入れる時間を長くしていきます。嫌がる場合は指に肉汁をつけて行ってみましょう。噛まれないように気をつけ、時々唇をめくったり、口のまわりをマッサージするなどして、楽しい雰囲気を作るようにします。

5.ガーゼや歯磨きシートを巻いた指を口の中に入れる

 上から鼻先をつかみながら、上唇をめくります。その状態で、ガーゼや歯磨きシートを巻いた指を唇の端から口の中に滑らせるようにして入れ、歯を2~3秒さわることを繰り返します。難しい場合は、ガーゼや歯磨きシートをぬるま湯で湿らせたり、肉汁や市販の犬用歯磨きペーストをつけてみましょう。

6.ガーゼや歯磨きシートを巻いた指で歯を軽くこする

 ガーゼや歯磨きシートを巻いた指で歯を軽くこすります。最初は前歯からはじめ、少しずつ奥歯の方へ移動していきます。

3日に分けてすべての歯を磨こう

 ワンちゃんの歯垢は3~5日で固い歯石になってしまい、歯磨きではとれなくなってしまいます。なので、毎日すべての歯をキレイにするのが理想的ではありますが、まだ歯みがきに慣れていない場合や、ワンちゃんが歯磨きを嫌がる場合は、毎日少しずつ、なるべく3日以内にすべての歯を磨くようにすればOKです。ガーゼや歯磨きシートに慣れたら、次はブラシを使った歯磨きに挑戦しましょう。ひとつひとつのステップごとにおやつを与えながら、歯磨きに慣れていきましょう。

歯ブラシを使った歯磨きの手順

1.前歯の外側から磨く

 ワンちゃんに歯ブラシを見せて十分慣らしてから、歯ブラシを水や肉汁で濡らしたり、市販の犬用歯磨きペーストを少量つけます。ワンちゃんの口を軽く抑えて上唇をめくり、前歯の外側から磨いていきます。

2.奥歯を磨く

 上顎を抑えている手の指で上唇をめくり、徐々に奥歯へと磨き進めます。歯の根元から軽く磨いてください。特に、上顎の第4前臼歯は、歯垢や歯石がつきやすいので念入りに磨きましょう。

3.歯の裏側を磨くために口を開ける

 一方の手の人差し指と親指で、犬歯の後ろ側を皮膚ごとつまむと、簡単に口を開けることができます。

4.上の歯の裏側を磨く

 上顎をつかんでいる手を持ち上げて、歯ブラシを持っている手で下顎を押さえながら、上の歯の裏側を磨きます。前歯から徐々に奥歯へと進めていきます。

5.下の歯の裏側を磨く

 下の歯の裏側も磨いていきます。下顎の第1後臼歯は、上顎の第4前臼歯に隠れているため、外側や裏側も意識して丁寧に磨きましょう。前歯から徐々に奥歯へと進め、磨き残しのないように注意してください。

毎日の歯みがき習慣を徹底しよう

 当院では、ガーゼを使った磨き方や歯ブラシの効果的な使い方など、ワンちゃんやネコちゃんに合った歯みがきの方法をご指導しています。デンタルケアは毎日のことですので、小さなうちから少しずつ慣れさせながら根気よく続けてください。歯みがきジェルなどのデンタルケア用品もご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。

歯周病の予防のポイント

1歳までに歯磨き習慣を

 全身の病気につながる歯周病からワンちゃんを守るには、飼い主様が積極的に予防策をとることが大切です。予防には歯磨きが効果的ですが、歯磨きを習慣化するには1歳までに歯磨きに慣れているかどうかがカギとなっています。それ以上の月齢になると、ワンちゃんは歯磨きを極端に嫌がることが多くなります。もうすでに1歳以上である場合には、歯磨きや歯磨き前の準備をより慎重に行ない、ワンちゃんのペースに合わせてゆっくり進めていきましょう。
 ワンちゃんの歯が汚れてからご来院される方は多くいらっしゃいますが、症状の進行具合によっては抜歯するしかないケースもあります。当院では、そうなる前の予防歯科にも力を入れています。定期的なスケーリングはもちろん、歯が汚れていない状態を保ち、きちんとオーラルケアをしていくことが大切です。

 

歯周病のチェックポイント(一例)
~こんな症状があったら病院へ~

 歯周病のチェックはお家でも簡単に出来ます。

日々のコミュニケーションの中で、ちょくちょくチェックしてみましょう。

口が臭う

 歯周病の程度によってニオイの程度も様々ですが、歯がキレイな動物の口の中は、さほど嫌なニオイはしません。

 ニオイのもとは歯周病菌(=悪玉菌)が作り出すニオイ物質です。ニオイが強いということはすなわち、悪玉菌がはびこっていることを示します。

注:もちろん、生きている以上、「もともとのニオイ」というものもあります。他のチェック項目と併せて評価しましょう。

歯が白くない(茶色、灰色他)

 お口の中が不衛生な(=歯周病菌がたくさんる)環境だと、歯の表面に『歯石』が沈着します。本来の歯は白くてピカピカのはずですが、そうでない場合、その歯は歯石で覆われているもの思われます。歯周病が始まっているかも知れません。

食べにくそうに食べる

 口の片側だけで食べようとしていたり、ポロポロこぼしながら食べていたり、奥歯に何かはさまったような食べ方をしていたり。何かいつもと違う食べ方をしているのは、歯周病で口の中が痛いせいかも知れません。

ヨダレが多い、そして臭う

  • ネバネバのヨダレで口の周りが汚れている
  • 前足がヨダレで汚れている
  • 寝ていた場所がヨダレで汚れている
  • しかもそのヨダレが臭い

それは歯周病で口の中がただれていることを示すサインかもしれません。

 

デンタルケアについて

歯石除去手術について

 歯石は、歯ブラシで除去することはできません。一度付着してしまった歯石は歯石除去手術が必要です。手術の際は全身麻酔が必要となります。手術では、超音波スケーラーを用いて一本一本丁寧に歯石を取り除いていきます。歯石になってしまう前に、毎日の歯みがきで歯垢を落とすケアを欠かさないようにしましょう。

デンタルケアグッズ

準備中

スタッフブログ ほんご動物病院 Facebook Instagram アイペット損害保険株式会社 アニコム損害保険株式会社